建築家の手がけた現代建築や、 歴史ある建築物など、 ひろく建築にかかわる写真を撮る 写真家・ 山岸 剛(やまぎし たけし)さん 。 その建築写真家による初の個展が、 6月25日(水)、本日から始まります。 しかし、会場に並ぶのはいわゆる建築写真ではありません。 東日本大震災の前から撮り続けている、 東北の風景写真による展覧会です。 フォトプレミオ2014 山岸 剛 写真展 「Tohoku ー Lost, Left, Found」 2014年6月25日(水)〜 7月4日(金) コニカミノルタプラザ ギャラリーA 新宿区新宿3-26-11 新宿高野ビル4F TEL 03-3225-5001 ●JR新宿駅東口・東京メトロ丸ノ内線新宿駅 A7出口、徒歩1分 ●無休・入場無料 10:30〜19:00(最終日は15:00まで) 山岸さんは、これまで 白井晟一「虚白庵」や 篠原一男「上原通りの家」、 石山修武「開拓者の家」、 鈴木了二「金比羅宮(こんぴらぐう)」、 西沢立衛「森山邸」 など、 建築家が手がけたさまざまな作品を撮影しています。 そして、つねに大判カメラのシノゴ (4×5インチのアナログフィルム )を使って シャッターを切ります 。 また、現在イタリアで行われている 第14回ヴェネチア・ビエンナーレ・国際建築展の日本館展示 に、 写真家として参加しています。 私は、知人でもある山岸さんに、 建築写真と東北での撮影について、 いつか聞いてみたいと考えていました。 5月のある日、山岸さんはこんな話をしてくれました。 ーーー 建築写真って、たんに建築物を撮るだけじゃないんです。 「建築」というのは、デザインや設計はもちろんのこと、 歴史とか都市計画とかひいては防災とか 、 人間のあらゆる知と技術が集結された人工物です。 そんな人工性の結晶としての建築が、 どのように「自然」 と対峙しているか、 それを僕は見ていきたい。 「建築」と「自然」の力関係を探ること、 それが「建築写真」の仕事だと思っています。 だから東北も撮ることも現代建築を撮ることも、 僕にとって...