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今度は活版の名刺(4)


いよいよ名刺のピックアップ。行って来ました、湊にある弘陽へ。

紙質4種類+スペシャルなおまけ2枚。人間国宝作の紙で刷ったものと、金バージョンをサプライズでいただいた。うれしいなあ。

広告や書籍の仕事をいろいろされている印刷屋さんなので、お話を聞くだけでもとても楽しい。つい長居をしてしまって、きょうもお仕事の邪魔をしてしまったかもしれない。ごめんなさい。

ちょっとだけ、弘陽さんを紹介。この雑誌、先月デザイナーさんとやりとりして、一部分活版を採用したというものだそうです。ページの見出し部分を活版でつくり、レイアウトされたものが、グレー地の部分。清刷りを、刷り上がりの冊子に、重ねています。


リクルート発行の雑誌「都心に住む」の特集ページ。デザインは、「アルネ」などを手がけていた細山田さん。


活版印刷にとても愛情がある、お話が面白い三木さん。兵庫出身のやわらかい関西弁の方です。

若いデザイナーさんは、すでにデジタルでの文字組が普通になってしまっていると思うので、活版を部分的に使ったデザインって、あまりピンとこないのではないかと思います。でも、単にMacなどで組んだものよりあたたかみがあって、不規則なばらつきも、それがほっとするような、それが活版印刷のいいところ。たとえば、文字のつぶれなどがまた趣きがある活版で組んだものを、部分的に使ってみるとか、ちょっとした工夫、してみたらどうでしょうね? 試しに。ぜひ。

さて、この名刺を持って、営業営業。すぐ足りなくなって、また印刷をお願いするぐらいにならなくちゃ。

活版印刷 弘陽
東京都中央区湊2-7-5
電話 03-3553-1750
営業時間 9:30〜17:30
JR、日比谷線「八丁堀駅」および有楽町線「新富町」駅」より徒歩7分。
 (日比谷線「八丁堀駅」からは銀座寄り改札口を出て、A2出口から

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