最近のおフロ読書は、これ。
ちょっと厚めの本なので、外出時に持ち歩かず、家で読み進めてはいたけど、小刻みに時間を見つけて読む本という内容ではなかったから、なかなか進んでいなかった。ダメ人間。仕事の本や、その他の本と併走していたのを、テコ入れ。おフロへ持ち込み、がつがつ読み進めている。
この本、読んでいるとなぜか、まるでミステリー小説のような、ハラハラドキドキする感じがある。小さな謎、小さな事象をひとつづつ、まるで氷を常温で溶かしていくような調査のすすめ方のようだから、そう感じるのかも。ていねいに少しずつ、からまった糸をほどいていくような調査手順、そこがミステリーの雰囲気に似ているのかもしれない。
この装幀やタイトルからは想像できなかった、かつ一歩進んで二歩下がる、でもドラマチックにぐぐっと進むこともある喜びもときどき、そんな空気がじりじりと伝わってくる。まだまだ先があるので、なるべくおフロに長くつかりながら、読みたいと思う本。
この本の発売後、山形浩生さんが朝日新聞の書評でこの本を取り上げ、評していた。さらにその直後、掲載された書評の補足をご自分のブログでされていた。その突っ込んだ内容と分析が、さらに面白く的確、興味深い。すごい方だな、山形さん。
瀝青会のお一人である中谷さんは、山形さんが書かれた内容に対して、コメントを寄せている。お二人による、真摯でポジティブな言葉のキャッチボールが、とてもすがすがしい。それを併せて読むと、さらにこの本が楽しめると思う。
書評によって、その本がもっともっと読みたくなる。明確で鋭い書評って、そういうもの。ぜひ山形さんが書かれたブログも。
コメント
コメントを投稿