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「独身者の住まい」竹山聖著がほしかった。





 たまにふらっと立ち寄る古本屋さん「しまぶっく」(上の写真は、現在ここを建て替え中のため、建て替え前の様子。下の写真は、現在営業中の借店舗。旧店舗のお向かいです)。この前見つけた「独身者の住まい竹山聖(たけやまきよし)著(廣済堂出版)を、どうしようかなあ、いま急いでいるからなあ、と迷った末、結局その時はやめてしまい、用事があったので急いで帰宅した。
 でも、やっぱり気になって、読みたい気持ちがおさまらず、あとからお店へ急いで行ってみた。

 あ。ない。売れてしまっている。。店長のわたなべさんへ伝えると「あーそれね、売れちゃった、ごめんねー」。泣。あの時、どうしてやめてしまったのだろう、とても後悔した。やめなきゃよかった。

 古本屋さんへ行ったあと、このようなことが私はよくある。特にこの古本屋さんでは、何度も体験していることだ。だからその本屋さんへ立ち寄る前は、「きょうは絶対に出会いを大切に、出会った小さな、ささやかな縁は、今回は大事にしよう」という思いを心に、入店する。でも結局、今回も苦い想いを抱き、とぼとぼと帰宅した。ダメなわたし。
 人との出会いもそうだが、本との出会いはとても大事。amazonを利用するときは、決め打ちで検索して注文することが、ほとんどではないだろうか。一方で、古本屋さんにあるものは、ここでなくちゃないものがほとんど。だから、ふらっと入ったときに出会った、気になったものは、買ったほうがいいのだ。次、その人にいつ会えるかわからないわけだから。出会いは、大切なのだ。その縁、大切にしたほうが、それから先の人生、楽しめると思う。と、わかっているのに、今回もこんな結果。。
 あああ、しかし竹山さんの本。やっぱり、読みたいな。ほしいと思って探してなかったら、よけいに読みたくなる。竹山さんは、文章もとても上手、さらに話題が建築のワクにおさまらない、でもちゃんと建築まわりの話題に着地している。建築の方らしからぬ話が、私は大好きなところ。面白い歌詠みをする竹山さんの文章、改めて読まなくちゃ。
 

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