ここが家だ ベン・シャーンの第五福竜丸
絵:ベン・シャーン
構成・文:アーサー・ビナード
集英社
ベン・シャーンがこのような絵を描いていることを、私は知らなかった。
実は、第五福竜丸は東京・夢の島に展示されています。まだ行ったことがないのですが、気になって行こうと思っていた場所のひとつでした。
都立第五福竜丸展示館
江東区夢の島2−1−1 夢の島公園内
TEL:03-3521-8494
松岡正剛の千夜千冊 1207夜『ここが家だ』
アーサー・ビナード、ベン・シャーンのこと、詳細に記述されていますから、私はあまり触れませんが、ベン・シャーンの以下の作品については、少しだけ。
ベン・シャーンが作家としての存在を確立するきっかけになった作品、それは、靴職人と魚屋、ふたりのイタリアからの移民(アナーキスト)が、強盗殺人事件の容疑で逮捕されたが、証拠が何ひとつ示されないまま、人種差別と赤狩りの時代だったため有罪判決になり、電気椅子で処刑されたという事件についてを作品にしたものであった、といわれたはず(もしちがっていたら、ごめんなさい)。
この絵、そのような背景を知らなければ、単に手錠にかけられた男性ふたりの絵ととらえてしまうという構図。
第五福竜丸の絵も、おそらくその背景を知らなければ、スルーっと見て終わってしまう。だから、このような絵本に仕上げた意味は大きい。アーサー・ビナードさん、すごい。
この絵本、とても読みやすいので、子どもはもちろん、私のようなあまり理解をしていなかった大人にも知ってほしいと願います。とても、深いです。
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